私が治療の仕事を初めて、早いものでもう20年近くになります。
はじめは大手整体学校に通って、民間の整体師の資格をとり、数年後に国家資格の柔道整復師の免許を取得して、今に至ります。
接骨院、整形外科、そして並行して自宅での施術にて経験を積みながら、多くのセミナーに参加し、様々な先生から考え方や技術を学んできました。
その先生のお人柄、考え方、そして素晴らしい技術…納得したものであれば、その習得に時間をかけてきました。しかし『この治療法であれば全ての症状に対応できる!』といった治療法はなく、症状によって使い分けたり、また組み合わせたりして、現在の手技となっています。
一方、今まで一貫して行ってこなかった事があります。
それは
身体や気持ちにに必要以上に負担をかける治療法。
例えば…
患者さんに我慢をさせてまで、『これは効く~』と思わせる強いマッサージ
そして体に負担と恐怖心を与えるボキボキ矯正…等々
昔、旅行に行った際に旅館でマッサージを受けて、あまりの【強圧】で思わず声を出そうと思いましたが、経験の為そのまま施術を受け続けました。翌日の朝…とにかく酷い揉み返し?に襲われ、動けなくなった事がありました。
でもそれはその施術者が悪い…というわけではなく、いわゆる温泉宿でしたので、お酒に酔った方等から【強圧】を求められる事が多かったようで、自然とそうなってしまったようでした。
そんな事もあり、私の施術ではしっかりと問診を行った上で、原因の仮説を立て施術に入った際は、筋肉に触れた時の指や肘等の感覚を大切にし、治療の為の適切な圧にて調整を行います。
過去にはいわゆるマッサージ店での施術を求めて、『強くもんでほしい』と思ってご来院された方もいらっしゃいましたが、ご説明の上お断りした事もありました。
出来るだけ、患者様のご要望にあった形での施術を提供しておりますが、基本的にそれは譲らずに今日までやってきました。
何故なら当院は、あくまでも痛みに対しての『治療』であり、または施術の翌日以降から、より良い状態でお過ごし頂く為の『コンディショニング』を目的としているからです。
その場での【強圧】により、その時は楽に感じる事もあるかと思いますが、これは【オフセット鎮痛】といって今ある痛みよりも強い痛み刺激が入ることによって、もともとある痛みを感じにくく楽になったと感じさせる脳の働きによる作用です。
その場で痛みが取れる事、可動域が改善する事も、もちろんとても大事ですが、翌日になって元に戻っていては意味がないし、まして私のように痛くて体がさらに不調になったら、本末転倒です。
正直、私の施術を受けた患者様は、『その場での気持ちよさ』を感じる患者様だけでなく、再来院の際に『治療当日はそんなに感じなかったけど、翌日からもの凄く楽になりました』とご感想を頂く患者様が多いのも特徴です。
ちなみに、はじめから私の施術を受けている家族(特に肩こりがひどい娘)にいたっては、『施術してもらった直後は、「もう終わり?もっと沢山ほぐしてほしい。手を抜いてるんじゃないの?(笑)」、と思うんだけど、次の日になると不思議に体が楽になるんだよね』と言ってくれています。
もちろんその場で痛みが全てとれる…等の体の変化も大切ですが、やはり痛みがピークに向かっている時には、なかなか1回では効果がだせない事もあります。治療はタイミング大事であり、時に継続も必要ですので。
ただし、施術を受けることで、痛みのある方には『しっかりと身体には作用していて、治療を受ける度に改善に向かっている』と、そしてコンディショニングをご希望さえる方には『これで明日からまた調子よく生活する事ができる』と実感して頂ける治療を、これからも全力で目指していきたいと思います。
ちなみに私の施術では、症状に応じて関節や骨盤調整も行いますが、これも身体に負担の少ない無理のない調整法を用いています。
『なかなか治らない慢性的な痛みに対しての治療』や『翌日からいい状態で生活できるコンディショニング』を、ご希望の方は是非一度ご相談下さい。