【腰痛】は一般的に大きくは二つに分けることができます。
一つは『ぎっくり腰』等に代表される、何らかの身体的動作をしたことで発生する急性の腰痛。もう一つはいわゆる動作に起因しない慢性の腰痛です。
さらに慢性の腰痛には、病院でのレントゲン検査等によって原因が特定される『椎間板ヘルニア』や『脊柱管狭窄症』により痛みが出るものや、検査によって特定の原因が特定できない『非特異的腰痛症』等があります。そしていわゆる慢性腰痛の多くは、この『非特異的腰痛症』とされています。
余談ですが、検査で発覚した『椎間板ヘルニア』が腰痛の原因である可能性が高いのは事実ですが、一方で他の症状でのレントゲン検査を行った際に『椎間板ヘルニア』が診られたにも関わらず全く腰痛はない…という患者様も多くいて、確実に『椎間板ヘルニア』が腰痛の原因であるか懐疑的な臨床報告もあります。
そして慢性腰痛の多くは、レントゲン等の画像検査ではその原因を見つけ出すのが難しいといえます。
一概に腰痛と言っても、『(腰が)全体的に痛い』や『右側の腰が痛い』、さらに『骨盤より上が痛い』の方もいれば『骨盤の辺りが痛い』…と『腰痛』でご来院される患者様の痛みの個所も人それぞれで、それによって同じ腰痛でも症状が全く違っていて、当然ではありますが人それぞれ腰痛に対しての治療のアプローチは違ってくるわけです。
例えば、ひと昔前においては、腰痛の原因を『筋力不足』に限定して、やたら筋力トレーニングを勧める風潮がありましたが、このやり方では『筋力不足が起因する腰痛』には予防効果がありますが、もし他の原因で腰痛が起こっていたとしたら、全く効果がないか、痛みをさらに悪化させる可能性があります。
そして私自身も、過去の整形外科や接骨院での勤務時において、【腰痛】の患者さんが来院されれば、問診にもそれほど時間をかけずに、まるでマニュアル化されたように、腰部に電気をつけてマッサージを5分~10分して終了…という時代がありました。これは現在でも多く行われている治療ですので、経験された方も多いかと思います。
すこし話が脇道に逸れましたが…それぞれの症状から、その原因を探求して、適切なアプローチを行う事が大切というわけです。
それではいわゆる『慢性腰痛』の原因は、どのようなものが考えられるでしょうか?
大まかな原因でいえば、いわゆる背骨や骨盤等における体の歪み、そして筋肉の硬さ
さらに細かい原因を上げると、背骨の関節の問題、骨盤(仙腸関節)の問題、椎間板の問題、筋肉や筋膜の問題…
そしてさらにその問題の原因を探ると、足首や股関節の可動性の不足による背骨の歪み、また筋肉の連動や筋力の不足により腰に負担をかけている…等々、いわゆる全身の状態の観察が必要となってきます。
いわゆる腰のみをほぐすだけでは、完治は難しい…のはそういった理由が挙げられます。
その為、当院では可能な限り問診と触診に時間を頂き、その原因を探求し、適切な治療を行う事を常に目標として施術を行っております。
つらい腰痛でお悩みの方は、是非一度ご相談下さい。