前回は急性腰痛の代名詞ともいえる『ギックリ腰』についての、簡単な説明と治療院での治療のタイミングについて述べさせて頂きました。
今回は、当院で行われている『ギックリ腰』に対しての治療について、お話してみようかと思います。
『ギックリ腰』に限らず、治療は回復の段階によって、その内容を変えていきます。
「発症初期」…痛みは強いが、なんとか歩ける状態。
この時期はベッドに横になれない場合も多いです。仮に横になれたとしても、起き上がるときに非常に強い痛みに襲われる場合もあるので、そのような方はベッド等に座った状態で、治療を行っていきます。
いわゆるマッサージのような手技による治療はまだ出来ない場合が多いので、電気治療等の物理療法が中心となります。
強い痛みがある部位に、刺激の強い電気療法では、恐怖感を持つ患者さんもいるので、細胞レベルで組織を修復するマイクロカレント療法(微弱電流療法)。これは、ピリピリ感をほとんど感じない療法です。
また疼痛緩和効果を持続させるために、直接の疼痛部位ではない四肢抹消部にSSP療法にて遠隔点治療を行います。
電気治療に慣れてきた段階で、座ったまま軽くマッサージを行い、トリガーポイントに対し、ハイボルテージ療法(高電圧電気刺激療法)をハンディプローブにて治療を行います。
「発症中期」…痛みは少し軽減。ベッド上でのゆっくりとした寝返り等の動作が可能になる。
痛みが少し軽減してきたので、ベッドにて物理療法に加え、手技による治療を行っていきます。物理療法は、痛みがある筋肉の走行に沿って、ハイボルテージ療法を中心に。
手技はトリガーポイントを中心に筋肉の調整を行い、少しづつ背骨や骨盤の調整も無理なく行っていきます。
「発症後期」…まだ動作には違和感や怖さを感じるものの、痛みはかなり軽減。
物理療法をハイボルテージ療法または、MF(中周波電気刺激療法)にて行い、手技は主訴である腰部から四肢まで治療範囲を広げて、各関節の可動域の改善等を行いながら、完治を目指します。(手技の時間が長くなりそうな場合、自費での延長施療をお勧めする場合もございます)
上記はあくまでも一例であって、患者様それぞれの状態を考慮して、治療内容を変化させてまいります。
※物理療法に関しては、こちらもご覧下さい。
また前回のブログでも書きましたが、腰痛に対しては、普段からのコンディショニングが大切になります。
症状はなくとも、月に一度は当院の『コンディショニング整体』(約60分、自費)にて、お体のケアをお勧めいたします。