先日ご来院の患者様から、施術中にこんな質問を頂きました。
『先生も昼休みに体操教えていますよね(当院主催、健康武道体操の事)?そんな時、ずっと来て頂いている方がいて、何度教えても出来ないとしますよね。そんな人がいた時、これからも参加してほしいと思いますか?』
突然の質問に少し驚きましたが…
実はこの方(60代、女性)は、過去何度も全国のフルマラソンの大会に出場して、毎回しっかり完走。
その他、富士山にも登頂されたり、とても運動能力の高い方です。
一方でとにかくお仕事が忙しい方でしたが、今年お仕事に一段落。
時間ができたので、最近近くのスポーツクラブに入会。
フリーウェイトやマシンによる筋トレの他に、スタジオでのレッスンにも参加しだしたとの事でした。
数回スタジオのレッスンを受けたのですが、周りの(ベテランの)方に比べて、上手く動作ができない(当たり前の事だと思いますが…)。指導の先生にも終了後に、『まだまだ始めたばかりですから!無理なく続けましょう』と声をかけられたそうですが、ご本人は指導の先生から『何度教えてもできないな』と思われているんじゃないか?、また『自分が参加している事で、他の皆さんのレッスンを邪魔しているのではないだろうか?』とまで思う時があったそうで…それで私に冒頭の質問を投げかけてきたのです。
それで質問に対する私の答えですが
『もちろん…ご参加頂きたいと思いますよ』
理由は
【そもそも当体操では『できる』『覚える』を参加者の皆様に求めていない。】
当体操は私が長年やってきた、武道(特に空手)や格闘技の動きをベースに行ってはいますが、道場やジムではなく『健康体操教室』です。
まずは私自身、多少指導員の経験はありますが、大きな大会での入賞歴があるわけでもなく、空手が強いわけでも上手なわけでもありません。
そんな私が前に立つのですから、『出来るようになってほしい』『覚えてほしい』…なんておこがましい事はいえません(苦笑)。
ただ医療系国家資格者(柔道整復師)、メディカルトレーナーとして、高齢者を中心とした方の体操として、空手の動きを通すことで、効果的に全身の筋肉や関節を動かす事ができるのでは…と思って始めたものです。
ですから『覚える』…というよりも、皆さんと一緒に楽しく、無理なく、体を動かすつもりで気軽に参加して頂きたいです。
ただ空手の動きは先人たちが、研究を重ねていった結果、現在に伝えられてきたものですから、各動作のポイントは意識して頂いた方がいいかとは思います。
それでも、こちらが『覚える』ことを望んでなくても、不思議と続けていくうちに、”それなり”の動きができるようになってきますので、人間って素晴らしい!って思ってしまいます。
【当体操はとっても自由な体操教室です】
当体操が初めての方にお願いしている事に、『決して無茶をしない』というものがあります。
いくらシニア向けの体操教室といっても、人によっては動きがキツかったり、筋トレがシンドかったりして、多少無理する事もあるかと思います。
でも多少の無理はあっても、決して無茶はしないようにお願いしています。
当体操は私的には『日本一自由な健康体操教室』だと思っています。
運動中にキツくなったら、号令がかかっていても、最後までやる必要はありません。
休憩時間以外でも、疲れたら休んで頂いて構いませんし、のどが乾いたらいつでも水分補給して頂いて大丈夫です。
ただ一つ…『他の方に迷惑がかかったり、他の方が不快に思うような言動は慎む』という。超基本的なルールを守って頂ければ、基本何をしていただいても大丈夫!…そんなスタンスで行っています。
『武道』や『空手』…なんて言葉を使っているから、構えてしまうイメージもあるかと思いますが、中身は笑いが溢れるシニア向けの健康体操教室です。
シニア向け、とは言っていますが、どうしても物足りない…という方には、ほんの少しだけ(5分~10分)『居残り』して頂いて、ミットを蹴って頂いたりもしております。
シニア向けではありますが、最近では30代の方もご参加頂いております。
お近くの方で、少しでも興味がございましたら、ぜひ一度遊びにいらして下さい。